2017年4月16日。石切劔箭神社の春季大祭。
石切丸、小狐丸、小烏丸(写し)の公開展示(夜間特別公開展示)と古式弓道大的神事を見物したくて訪れました。
3回目のお詣りになる石切劔箭神社です。
1回目は今年2月17日に京都に訪れた際に「時間あるしもしかして行けるんじゃないかな〜」って思いつきで訪れて。
2回目は今回の夜間公開展示参加に必要な御守手形を頂きに先週4月8日に。
実は1回目の訪問で境内の崇拝会館にて御朱印帳記入の順番待ちをしている時に春季大祭と展示予定の文字を見つけて、密かに今回の訪問を計画しておりました。
4/15に夜行バスを使い、翌日4/16の8:30頃に大阪駅に到着。
大阪駅からは新石切駅ルートで向かいました。
石切劔箭神社へのルートは石切駅と新石切駅の2パターンあるのですが、
よく話題になる占い屋さんが道沿いにズラーっと並ぶ圧巻の光景を見たいという方は石切駅から。
それ以外の方は新石切駅から向かうのが良いかと思います。
(後日最初に訪れた際のレポートを残したいと考えていますので、その時はリンク貼りますね)
自分は1人の時の歩くスピードが比較的早めであることと写真撮ったりもしているので何とも言えませんが、
新石切駅からは徒歩5〜10分ほどなのに比べて、石切駅からは坂道もありますし、以前訪れた際の雨降りで人の全くいない状況の道を15分以上は歩いたので結構な距離だと思います。
どちらの道も試した身としては、土地の雰囲気も楽しみつつという事であれば石切駅→神社→新石切駅のルートがおすすめかなと思います。
地元の方も観光客だろう人も、ちゃんとお辞儀をしてから鳥居をくぐる方が多いです。
しかも境内入る時に限らず、出る時も。
本来は驚くところではないんですけど、ちゃんとしてる!Σ(゚o ゚)ォォ...と、妙な感動が湧きました。
鳥居をくぐって、まずは本殿と次に穂積神霊神社にご挨拶。
「なんで穂積神霊神社も?」と思われる方に分かりやすく説明しきる自信がないので、石切劔箭神社の公式ホームページに記載されているこちらのページを御参照いただけば何となくわかってもらえるかと↓
石切劔箭神社(石切さん) / ご由緒
私はここを読んで「あれ?という事はこの方にもご挨拶しておいた方が良いんじゃない…?」と思ったので「本日は(も)お邪魔します!」とご挨拶しています。
さて、ご挨拶も済んでそろそろ宝物館に…と思ったのですが、すでにそこは長蛇の列。
時刻は10時24分。
この日は11時から古式弓道大的神事がありまして…宝物館は並べば後でも見られるし(夜間公開もあるし)と、神事が行われる穂積殿に隣接した広場に向かいました。
古式弓道大的神事
お、おお……!
まだ準備している方以外いない…(小心者)
え?本当に入って大丈夫??と覗いていると、先陣切った強者(多分さにわ)が中に入ってゆくではありませんか。
この流れ、乗るしかない。
引き続き様子を見ていたこちらも恐らくさにわな方々に「こっち客席ですよね…?入ってもまだダメだったら出されますよね〜、行ってみます??」と
さり気なく巻き込んで広場に入りました。
わー!真ん前!
全体を通して見ることは出来ませんが、折角の機会なのでこの場所で見ることにしました。
時間まで30分ほどありましたが、この神事を解説してくださるおじ様が茶目っ気交えて色々お話をしてくださいます。
その中でも、桜舞う大的を前に「これまで桜舞う中で神事が行われた記録はありますが、ずっと葉桜でして、ここまで花が残っているのは見たことが無かったと思います…本日は本当に恵まれた天候になりましたね」と仰っていたのが印象的でした。
11時頃になると神事に向けてのお清めやお祓いを本殿で行っているようで、辺りに雅楽が鳴り響いてきます。
待っている間に、先に射る側が前弓、後に射る側が後弓。
最初に射る2人が弓太郎、3番目の最後に射るのがせき(関?)とそれぞれ役割名の解説をしてくださいます。
また、これは勝負ではなく神事なので、全部当てる必要は無いのですが(的に刺さらず落ちた矢にも意味があるそうです)射手は外すのを嫌がるため、あまりにも当たり過ぎると暗に「外して欲しいなぁ」と伝える事もあると仰ってました(笑)
他にも
「勝った負けたは重要じゃないけども結果が出るものだから、勝った方が先に退出していく間、負けた方は蹲踞(そんきょ)の姿勢のままで見送るんだけど、勝った方がゆっくり出ていくから意地悪いですよねぇ…でも自分達が負けたら同じ事をされるんですよ〜」
とか
「行事の後は宴が開かれていて、昔の賞品はすごいんですよ。馬一頭とかね。ここで、引いて出てくるもの“引き出物”の語源一説」
等々、待ち時間に色々とお話してくださいます。
15分程経ったぐらいで、雅楽を奏でるご神職の方を先頭に射手の方々がいらっしゃいました。
一気に斎場という雰囲気が強くなりました。
晴天の下、清らかな立ち姿の巫女さん。
純白と鮮やかな紅が際立って美しい。
全員が各々の位置についた後は、神主さんが「祓い給え、清め給え」と祝詞を唱えて、斎場と大的を清めて始まりました。
男性は直垂に引立烏帽子。
女性は狩衣に立烏帽子。
で、あっているかな?^^;
対鶴の文様、綺麗です。
弓奉行という神事のまとめ役が「御弓、始め候う」と声掛けをしたのに対して、前弓と後弓の弓太郎が声を揃えて「かしこまって候う」と答えます。
二人の弓太郎が戻ると、一斉に準備を始めます。
動作の一つ一つ、全員が同じタイミングで進行していくよう合わせていました。
弓掛というのは他の誰にも使わせない。生涯それだけを使う唯一のもの。
変えのきかないもの、というところから「かけがえのない」の語源になったとも言われています。
と、待ち時間に解説が入ります。
準備が整ったところで、再び弓太郎2人が連れ立って弓を引く場所まで移動します。
弓を射るまでの動作にも意味を含んでいます。
片肌脱ぎになる前、弓を支える方の手を胸に当ててから的へ向かって開いて閉じてという繰り返しの動作。
また弓を構えて射るまでの的を狙っているような時間。
どっちがどっちだったか忘れてしまいましたが…この動作の間に「五穀豊穣」や「家内安全健康」の祈りを捧げているそうです。
女性の射手は片肌脱ぎにはならず、開いている隙間に袖を入れていました。
当たった矢を回収する時に羽の部分を撫でるように揃えて引き抜きます。
この動作にも意味があると聞いたのですが…忘れてしまいました…なんだっけ…(・・;)
矢は作法に則って放った射手の介添人へ渡されて、射手の元へと戻ります。
3番目の“せき”が射ます。
矢が当たった外れたの判定を下す“やまおし”
矢が当たれば“ざい持ち”が的の方から振り、外れれば逆から振るそうです。
計6人が射終えて、これで古式弓道大的神事が終了します。
驚くくらい結構あっさりと終わりました。
巫女さんのお姿が清らかで本当に美しい。
さて、ここで宝物館へ向かっても良いのですが…時刻は12:30をまわり、お昼の時間です。
すずやさん
巷で噂のすずやさんへ行ってみたいミーハーな心が疼きます。
ちょうど京都の友人とも合流し、いざ参らん。
ちなみにこの友人、一週間前に「来週16日京都いる?石切神社いかない?」という私の唐突なお誘いに「奇遇だね、行く」と乗ってくれたアクティブな友人です。突然だったのに有り難い。
流石は商売の国である大阪…加えて信仰に厚い土地…こういうアツい推し具合、好きです。
混んではいたのですが、それでも30分くらいで呼ばれて席へつきました。
勿論、石切丸定食を注文しました(*´∀`)b
注文時に復唱時除いて「パパ定食」と呼ばれててなんか…心がほっこりする。
寄ってみた。
お出汁とめかぶの相性良い〜、美味しい〜(*´♡`*)っていただきました。
今度は甘味…葛餅とかもおすすめらしいので食べてみたいです。
宝物館 一般公開…だけど
さあさあ、やっと、ようやっっっと宝物館の列に並びますよ。
時刻は14時半ちょっと過ぎた頃。
長蛇の列は相変わらず。
それでも良い感じに進んでいるようなので並びます。
穂積殿の装飾です。
代々、石切劔箭神社の祭祀を努めてきた木積氏。
本来のその姓は穂積氏であり、物部氏と同族の饒速日命を始祖とする神別氏族。
穂積氏のご子孫の一部は藤白鈴木氏を名乗られたそうですから、全国の鈴木さん、ご先祖様の可能性が高いそうですよ。
等身大パネルとすれ違う。
等身大パネルはパネルだけで写真を撮る列が形成されていて、友人と「パネルは別に撮らなくていいよね?」とか話していたのですが…いやもう完全にフラグでしたね。ええ。
そうこうしているうちに展示室が近づいてきます。
夜間公開の前に一度16時の閉館を挟むので、それまでに今並んでいる人全員通すから立ち止まらず見てください〜と誘導されます。
え、16時まで残り30分無いけど大丈夫?いける??(゜゜;)
及ばずながらご協力と、足を勧めます。
その為と言ってはあれですが、殆どまともに展示物を見る事は出来ませんでした…鏡とかももう少し眺めたかったな…。
刀剣は最後の方にまとめて展示されていました。
確か小烏丸(写し)があって、おお( ゚o゜)と感動しつつ、列に流れてゆくと上下に並べられた石切丸と小狐丸。
まさかこう並べてくるとは思わなかった…うわぁとても澄んだ印象!綺麗…!嗚呼、止められない歩み、流れてゆく景色、目と時間が足りない…!って感じでした。
銘、忠國の脇差しもちゃんと見たかったな。
そうそう、愛染くんじゃないけど、来国俊の短刀もありましたよ。格好良かったです。
あっという間だった日中の公開展示を見終えて、夜間特別公開の18時まで時間潰し。
と言ってもとっくに夕方でしたし、お土産買ったりちょっとお茶したりしてあっという間に過ぎました。
宝玉堂さんの“味噌入りせんべい”が大のお気に入りで、石切に来たら必ず買う事を心に決めている。
古式弓道大的神事を行なった広場の前にある北手水舎
絵馬殿
三之鳥居
陰陽を表した旗でしょうか。
夜間特別公開展示
さて、夜間公開の列に再び並びます。
御守手形、首から提げられる事を知り早速装着!
入場スタンプを押してもらった!
さあ、夜の宝物館ですよ。
照明を落としているため、展示室が近づけば近づくほど、闇が深くなります。
撮影禁止の場所なので、こんのすけやご関係者様のツイートや当時の自分のツイートから感想引用していきます。
先ほど石切劔箭神社さんの夜間特別公開に急遽お邪魔させて頂きました!明日16日(日)①10時半 ②12時 ③13時半 ④15時 各30分ずつ神社内穂積殿におっきい こんのすけが登場します!是非遊びにきて下さい△△ #刀剣乱舞 #とうらぶ #おっきいこんのすけ pic.twitter.com/vVO1yXryxn
— 刀剣乱舞-本丸通信-【公式】 (@tkrb_ht) 2017年4月15日
石切劔箭神社の夜間特別展示は、刀剣縦置きライトアップ!一般公開とは違うただならぬ雰囲気でしたʕ•͡-•ʔ #刀剣乱舞https://t.co/hfZY1bYJzX pic.twitter.com/p8vNnxe8Ko
— OK間(おけはざま) (@Okay_hazama) 2017年4月15日
ね!!!
これは心躍りますでしょ…!!!
実際の室内はもう少し暗かったと思います。
そんな中を刀身が立ち姿で展示されているので、宙に浮いているかのようでした。
小烏丸(写し)は赤
小狐丸は黄色
石切丸は緑
刀剣乱舞を意識してくださったのか、それぞれイメージカラーの照明がショーケースの下を照らしています。
それがサイバー感というか、近未来的な雰囲気を出していて、平安の時代から現代を過ぎ未来(刀剣乱舞の世界だと2205年)を繋ぐようだなと、個人的には思いました。幻想的でとても格好良かった。
小烏丸(写し)
めっっっちゃ格好いいです。
切っ先が両刃になっているとパパ上の説明にもありますが、それが結構長い。
刃が両側に付いているので、素人目には実用的なのではないか?と思ったのですが、実際のところどうなんでしょうか。
あと、ハバキに市松模様みたいな模様あったので、お洒落〜!って印象でした。
小狐丸
横姿で飾られている時より大きく感じました。
切っ先にかけて、とても鋭い印象です。
直刃なんだろうけども、刃文が少し揺らいでいる所があるのが艶っぽかった。
宗近の折返し銘をもうちょいちゃんと見たかったかなっていうのが心残り。
石切丸
もうね、存在感にふわああっΣ(゜゜)って。
こちらにおわしますはって感じがひしひしと。
何より、石切丸の茎にある銘“有成”には時を感じて震えました。
石切丸もハバキの部分がお洒落だなぁと思ったのですが、これも装飾なのかな?
あと、日本刀は「見えなくなる」瞬間(角度)があると聞いたことがあったんですけど、実際にこの目で初めて見ました。
薄暗い室内、ショーケース内、照明というシュチエーションで余計にそう見えたのかもしれませんが、確かにあの瞬間“ここに、目の前に存在している筈なのに、ない”という感覚。
この時「日本刀の見えなくなる瞬間」の話は忘れていたので、ただただ不思議と思うと同時にぞっとしたのを覚えています。
これを“畏れ”ともいうのやもしれませんね。
石切劔箭神社の御神刀である石切丸は刀剣乱舞の大太刀設定とは違い、刀身が二尺五寸一分(約76.1cm)の太刀なのですが、悪源太(源義平)の逸話が好きな私は想像がとても巡ります。
悪源太が持っていたという確証がある話ではないんですけど、刀匠、三條有成が河内国(大阪府)の源氏の武士達に刀を鍛えていたっていう話と悪源太が河内源氏であるから、もしかしたらって。
あと、河内有成が三條宗近の息子という説と、もしかしたら修行時代使ってた名前であるかも説わくわくしますね。
もし三條宗近が修行時代に名乗っていたのが有成なら、三条派の年功序列で石切丸は一番上のお兄さんになるけど、有成が息子さんなら一番下の弟。
いやぁもう、楽しい…!
……話を戻します。
三振に共通した印象は『刀身がスラッとしていて光っているのではと思うくらい、輝き半端ない』でしょうか。
「…等身大パネル、撮りに行こう」
展示室を出て、ここで先ほどのフラグを回収します。
「19時前…時間、あるね」(私の帰りの新幹線は21時過ぎ)
「…等身大パネル、撮りに行こう」
展示室を出て、まだパネル撮影の列が然程混んでいない事を確認。
並んじゃいましたね!
狛犬さん達に見送られる。
そういえば石切劔箭神社の献燈籠には鹿が彫られていました。
北野天満宮は獅子だったから、神社によって違うのかな。
そして今更撮れた看板(位置的にさっき撮れなかった)
そうこうしているうちに順番がきました。
内番衣装の石切丸様もいらっしゃる…!
「両手に花というか刀!石切丸様!至福!」
「花っていうか二刀流だよね(笑)」
はしゃぎつつ撮ってもらった一枚がこちらです。
昼間は「パネルは撮らなくてもいいよね」と友人と言ってたのに、夜間特別公開の見た後に共にテンション上がって「え??これは行くしかなくない??」と、結局撮ってもらった。
— 淵之眞 (@__deepool) 2017年4月16日
「両手に花ならぬ刀…至福」と言ったら「花ってかそれ二刀流!」と関西人にツッコミまでいただきました。楽しかったです。 pic.twitter.com/ItDMTFxOlP
私の身長は158cmで若干パネルの後ろに立っていることを踏まえても石切丸様、大きいですね!
ちなみに友人にスマホの連写モードで撮ってもらったのですが、この友人が「撮るよー」とボタンを押してから私が連写の音に笑って駆け寄るまで押し続けていたので30枚近くスマホのフォルダに撮り収められていました。
初めて連写モード使ったんですけど、これは連写の音に耐える訓練が必要なモードですね。
パネル撮影を終えて、少し夜の神社を見て、とうとう帰宅の時間です。
また秋季大祭でも石切丸の展示予定だったと思うのでその頃来れたら良いなぁ、そういえば御湯神楽神事も見たかったなと思いながら、まだ賑やかな神社を背に新石切駅へ。
ここで京都へ帰る友人と別れて新大阪駅へ向かいます。
新大阪駅で帰り支度を整えても結構余裕があったので、帰りの新幹線の時間を少し早めてもらいました。
たこ飯たこ焼きの二段重駅弁と丸福珈琲店のカフェオーレ!
そんなこんなで今回の遠征終了しました。
刀剣乱舞に登場するキャラクターモデルとなった刀剣を第一目的にした旅は何気にこれで2回目。
楽しかった(*´∀`)
今回、自分用の思い出記録というかメモとしてブログという形にしてみたんですけど、やはり文章にするのは根気がいりますね。
ミラーレスカメラで撮った写真をアップロード用にトリミングしたりスマホで小さくしたりぼかし入れたりすると解像度が悲しいことになったり…してました(涙)↑
時間遡行して旅行記事まとめたい希望もあるので、慣れて行きたいと思います。
それでは、今回の遠征記録はここまでで。